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「戦国妖狐」 たまの父親を予想してみる



【2010年11月更新の再掲です】
予想が外れたので記念に晒してみる

タイトル通り、たまのお父ちゃんを予想してみようという妄想エントリです。

まず予想するに至った経緯から。
5巻にはたまの母・くずのはが登場します。
彼女は4巻で山の神の話にシルエットだけ描かれていましたが、本人が登場したのは5巻が初です。
そこで気になったのがくずのはの瞳の形です。

20101119-2.jpg
(水上悟志「戦国妖狐」5巻 85ページ)

♦(ダイヤ)のような形になっています。
(わかりにくい画像で申し訳ありません。
人を選ぶエントリでコミックス持ってる人じゃないと読んでくれてないでしょうから、後でコミックスをご確認ください。間違いなく尖っています。)

続いて娘・たまの眼を見てみます。

20101119-4.jpg
(5巻 71ページ)

●(マル)の形です。
角度的にダイヤ形に見えなくもないコマも見つけましたが、
上の画像のようにアップになったコマはどれもマル形で統一されています。

これだけだと「くずのはの目の形がたまに遺伝しなかっただけじゃないか」と解釈できますが、もう1人の例を見ると何かあるぞと思わずにはいられません。
主人公の迅火を見てみます。

20101119-5.jpg 20101119-6.jpg
(左:5巻 105ページ/右:5巻 72ページ)

純粋な人である時はマル形ですが、
たま(闇)の力を受けて闇の力を得た精霊転化の状態ではダイヤ形になっています。
たまの闇としての力を得た結果、髪の色が変化し、尻尾が生える他に、瞳がマル形からダイヤ形に変化しているということに。

瞳の形が人であるか、闇であるかの判別基準になるのかもしれない。
ということは、もしかしたらたまには人間の要素があるのではないかと。
そう思って最初から読み返すといくつか気になる点がありました。  


1)精霊転化は黒月斎の奥義

まさか…不死鳥殺し黒月斎の奥義 精霊転化か!?
水上悟志「戦国妖狐」1巻 81ページ)
これは迅火と戦うことになった僧兵の台詞です。
くずのは、たま、親子二代で精霊転化が使えるので、妖狐が出自の奥義のように思えますが、実は開発したのは黒月斎であることが1巻の時点で判明しています。
つまり、くずのはと野禅が発動した精霊転化よりも先に黒月斎が完成させていた事実があり、くずのはは黒月斎からこの奥義を得たことになるはず。

時系列を整理すると以下のようになります。

20101119-1_20101119202223.jpg

(画像クリックで微妙に拡大しますが、
下で説明しているので別にクリックしなくても問題ないです)

要は、精霊転化の習得タイミングがいつになるのか=迅火依存で習得したのか(A)、たま依存で習得したのか(B)の話です。
また、Aパターン、Bパターンはそれをざっくり分けただけなので、この二択のどちらかが必ず正解ということでもないです。

なんで黒月斎とくずのはを絡めて表にしたのかというと
黒月斎ががたまの父である可能性もありえると思ったからです。
山の神(一応、闇に属する存在)にも欲情していたというエピソードがあったので、美人の闇であるくずのはと何らかの関係があったことも充分に考えられるかなと。
そして何より、現時点で精霊転化は妖狐依存の技になっています。
そうなると黒月斎は一体誰とのペアで精霊転化を完成させ、断怪衆の資料に残る程の戦果を挙げたのかが気になります。

これに関連して、(黒月斎の主観で語られたのを山の神が伝えていたので正確さにはやや欠けますが、)野禅とくずのはの過去話にもちょっと怪しい部分が。
野禅の精霊転化をについて、山の神は「突如才能に目覚めたか」と推測していますが、
くずのはが過去に誰かと精霊転化を使っていれば野禅の才能云々は全く関係なくなるのではないかなと。

ただ、くずのはとの間に子を生したならば黒月斎の没年齢は百数十歳ということになりますが。
(たまの誕生時期によっては120歳くらいの可能性もあるので、まあ人間基準ではありますが、戦国時代ということを考えると……)

一応2パターン挙げましたが、個人的にはAの方が可能性高いかなと。
というのもBだと、たまと黒月斎のエピソードが必要になり、しかも何か不自然な理由でたまが純粋な闇であることを迅火に隠していたことになる(=色々と嘘を吐いていたことになる)ので、話がゴチャゴチャして大変になるからです。
ということで、Aの黒月斎とたまに直接的な関わりはないの方を支持します。
その上で、たまは自らの出自について明るくないのではないか、という予想を立てました。
母親がそういう性分なので、父の事を聞く気にもならなかったなどの説明はいくらでもできますし。


2)"人"に近付くたま

「父親が人間説」を頭に置いたまま読み返すと以下の台詞が気になりました。

精霊転化は迅火を闇に近づけるがおれも人に近付く
(1 115ページ)
迅火に力を与えた時にたまが言った台詞です。
純粋な闇であるなら人に近付くことはありえないのでは?という疑問が。
(闇が力を分け与えても、弱体化した闇になるだけなのでは?)
精霊転化は闇の力を与える技であり、迅火と人の力を交換しているわけではありません。
にも関わらず、たまは人の身に近づいています。何気なくスルーしていましたが、今読むと引っかかりを感じます。
(迅火の唾が入っていると考えられなくもないけど)

迅火の妖精眼によって「人と闇は同じ」と言われているので、弱体化した闇が人間らしくなるのも道理と言えば道理ですし、
くずのはの精霊転化は尻尾が無くなっていることしか確認できないので他の闇が使えばどうなるかは未だわからないので何とも微妙ですが。

ただ、野禅が初めて精霊転化を使用した際に尾を九本出していたのに対して、たまと迅火で行うソレが弱い、しかもたま自身が戦闘能力をほとんど持たない点も気になります。
母親は断怪衆が討伐隊を編成するほどの強さなのに、娘が弱いのはやはり純粋な血が流れていないのではと思ってしまいます。


3)人と闇の組み合わせで子供を産めるのか

もしかしたら結構重要かもしれないシーン。

20101119-3.jpg
(4巻 89ページ)

こんな風にギャグで流されていますが、
ここで注目して欲しいのが「闇と人が子供を産めるか!」のような、
闇と人の交わりを根本から否定する表現にはなっていないということです。
しかも、次ページの神の反応が
 
…まあそれはともかくとして続きを話すよ
(4巻 91ページ)
このようになっており、 山の神は何か言いたげな雰囲気に見えなくもないです。
まあ、お前らのコントはどうでもいいよって反応にも見えるんですが、神である彼女もまた否定的な態度ではないんです。


こんな感じで、無駄に疑ったり妄想で補ったり酷い有様になってしまいましたが、「父親が人間説」はどうだったでしょうか。
瞳の画像にあった、くずのはの台詞の
"たまちゃんが私の元に来たら"という条件は、野禅だけではなく、たまに父を教えることにもなるのではないかなと。
つまり、たまは自分を純粋な闇だと思っているけれど、実はそうではなかった=迅火を騙しているわけではない可能性も大いにありえるわけです。

まとめると「たまの父ちゃんは人間である」に全賭けしていて、
かつオプションで「たま本人は(闇と人間のハーフであることも含めて)父親を知らない」と
「父親は黒月斎」を付けている、という感じになります。

たぶん外れでしょうけど、何らかの秘密があるのは間違いないので、正体判明が楽しみです。
半分以上書いた所で、たまとくずのはの関係に対する山の神のリアクションが「え」という驚きであることに気づいたので、3)は破綻しかけてます。が、せっかく色々書いたのでアップしました)

明らかに謎っぽい描き方をしておいて、実は何でもなかったという「フリ」かもしれない可能性も否定できませんが、
新展開フラグがいくつも立っているので、たまとくずのはの因縁はまだまだ永くなりそうな気がします。
そうなった場合、野禅はここで退場しそうですが。

当てる気ではなく、もしかしたらこうかもしれない程度の気持ちで書いたので、ここまで読んでくれた人もこれはねーよくらいの気持ちでいてくれると助かります。

 

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Comment

くずのは=信太の森の葛の葉
たま=玉藻前
と考えれば、安倍一族あたりも考えられそうですね
セーマンドーマンが示す五行、九字=狐の九尾とかその辺りも絡められそう

玉藻前は討伐されて殺生石にその身を転じ、後にそこを訪れた高僧により石は打ち砕かれたと伝承にあるので、たま=玉藻前とすればあの幼い姿は砕かれた石から新たに生まれたためとも考えられます(石が砕かれたのは1385年)

精霊転化の伝承経路、黒月斎と野禅が知り合いなので「黒月斎→野禅」で伝わったのも有りかと。
術や呪具に興味があったので黒月斎から色々術の話も聞いていて精霊転化も知っていたけど、深い興味も才能も無かったので使った事が無かった。(試したことも無かった?)
で、くずのはに会って覚醒(初めて使って成功)したと。
精霊転化を使うのが人間と妖狐のペアだけなので術の発動が誰の主導なのかはっきりしませんが、人間側主導であって相手が妖狐である事は関係無いかも知れません。

ただ黒月斎がくずのは相手に精霊転化を完成させたのはあるかも知れないですね。

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