ロンドン、血に染まる。藤田和日郎「黒博物館 スプリンガルド」

「うしおととら」「からくりサーカス」で老若男女問わず、少年マンガの素晴らしさを教えてくれた藤田和日郎先生。どちらも知る人ぞ知る名作です。
(周囲の反応を見るに「大人気」ってわけではないのかな、と思ってしまいます。みんな読もうぜ)



そんな藤田先生、「からくり」終了後は舞台を青年誌に移して「邪眼は月輪に飛ぶ」を短期集中掲載。短い話でも変わらずに燃えを提供してくれました。
そしてなんとなんと、今回レビューする「黒博物館 スプリンガルド」はさらに舞台を移して、講談社のモーニングで連載されたのです!

サンデーに戻ってきてほしい派(私含む)は軽く絶望したはずです。
あれ?からくり最終回の「新作を引っさげて近日登場予定」のアオリは一体?と。
しかし、そんな疑問や不安は本編を読んで吹き飛びました。
「やっぱり藤田作品はいいなぁ」と思わされます。少年誌だろうが青年誌だろうが、小学館だろうが講談社だろうが、藤田先生の描く作品のアツさは変わらないのです!!
とにかく読めばわかります。まだ未読の方、このレビューだけでなく他サイト様の藤田作品のレビュー、名作マンガスレで毎回当たり前のように挙がる「うしとら」「からくり」の名前。それらを見て「読んでみたいな」と少しでも思ったなら手にとって見てください。貴方の知らない世界が待っているかも?
(このレビューがきっかけになるなら、それ程嬉しい事はないんですけどね。)

2話のアンケート時に続けてほしいと言ってくださった方、お待たせしました。そしてすみません。
やっとスプリンガルドのレビューが書けました。皆さんの声が無ければ書いてなかったかもしれません。心から感謝します!

それではレビューいってみましょう!!


<ジャック、再来ー>

本編のあらすじを〜といつもならやるのですが、本誌掲載時に2話までレビューしていたので割愛させていただきます。べ、別にさぼってる訳じゃないんだからねっ!!

1話レビュー
2話レビュー

これ以上やると半分以上紹介しちゃうのでやめておきますね。
クリックする手間がかかると思いますが、あらすじが知りたい人は上のリンクからどうぞ。
当時の私の見当違いな感想つきなのでちょっと見苦しいと思いますが…



<もう1つの「スプリンガルド」>

本編の後日談として「スプリンガルド異聞 マザア・グウス」が収録されています。
こっちはノータッチだったので、いつものように軽くあらすじを。



マーガレットの花が庭に咲き誇るとある屋敷。少年アーサーは困惑していた。
目の前に現れたのはボロボロの服を着た少女・ジュリエットがいきなり言ったのだ。「アンタの家に用がある」と。
強引に屋敷の中へと連れられるアーサーはジュリエットに尋ねる。「一体何を探してるのか?」
彼女は答える「…私を強くしてくれるモノ…」
彼も入ったことの無い屋根裏部屋、その中の1つのカバンに入っていたのは…



ジュリエットの正体、そして目的とは一体?!
小さな「バネ足ジャック」の戦いが今始まる!!



<感想と…多大なる反省>

まず本編の感想を。
ウォルターに惚れました。久々に漢なキャラを見た気がします。4話ラストがたまらん。
マーガレットの前でのデレと他キャラに対するツンが彼を更に魅力的にしてますね。こりゃツンデレ(男だったら「オラニャン」でしたっけw)とは言わないんでしょうけど、このギャップに陥落した人も少なくないでしょう。
そしてラストの切なさに心を打たれてください。終始、マーガレットに対する想いを隠していた彼は一体どういう最後を迎えるのか。必見ですよ。

マーガレットは乳首が笑顔がどれもいいですね。。「強さ」を見せるシーンは言わずもがな。藤田先生の描く女性キャラは芯があって素敵だなぁ、とつくづく思います。
ロッケンフィールドは…まぁ、死ななくて良かったと思うよ(死ぬ危機すら遭遇してませんがw)

多大なる反省ってのは「本編掲載時の異様な興奮度」です(笑)。
マーガレットを疑ってる当時の私は本当にどうかしてる。滅びてほしいです。
「邪眼〜」では謎らしい謎がなかったので、スプリンガルドでは伏線をバンバン張ってると勝手に思い込んでいたんです…
ほとんどの謎は提示された次の週に答えがありましたし。これって時間が経つほど読み返すの恥ずかしいんじゃないかな。

そしてマザア・グウス。
私はこっちの方がメッセージ性が強かった気がしますね。
「子供だからって〜」と「変化の素晴らしさ」。これは「からくりサーカス」でも言われてましたが、後者は言った人が言った人ですから、勝が言った時より説得力があった気がしました。
「彼」の登場は純粋に燃えました。ちょっと根性の曲がってる、それでいて素敵なキャラクターは主役級では初じゃないかな、と思うので余計そう思うのかもしれませんね。

少年少女が主役、という事で楽しんで読めます。こういうノリは久々な気がしました。
ロリコンじゃなくてよかった。ジュリエットがあと5歳くらい年上だったら完全に終わってました(何が)。敵の対象年齢を低めに設定した藤田先生に感謝。
アーサーは「食っちまう!」で萌えた(えー)
話が進むにつれて「親子似てるなぁ」と思いました。彼も良キャラですね。



<次回作は?>

「黒博物館」シリーズを近いうちに描きたい、とあとがきで藤田先生は仰っています。
あれ…?サンデー復帰はないんですか?
最初にあんな事言いましたが、やっぱり長編も読みたいんですよね…



キュレーターさんの人気があるようです。藤田先生本人も「彼女が描けと催促する」と仰ってます。自分の描いたキャラにやられたんでしょうか(笑)
確かに週ごとに可愛くなっていきましたしね。それなら仕方ないかとちょっと思った私がいる。
ベストカットはやはりマザア・グウスのラストでしょう。それを抜いてもツボだったのが5コマはありましたし。

次回作が「黒博物館シリーズ」になるか、サンデーに復帰しての長期連載になるかはわかりませんが、変わらず藤田先生を応援していきたいですね。次回作も1話のレビューはしたいな、と思っています。
ハズレなしの藤田作品。「黒博物館 スプリンガルド」この機会にご一読を!!






 
 

コメント

おいそこの坊主。
「好きな女のために(報われないとわかっているのに)、命を懸ける男」の話は好きかい?

好きか。じゃあ、この漫画を読みな!

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コメント返信

>名無しさん

坊主と言わずに女性にも読んでほしい作品ですよね。


>非公開さん
このコメントをたまに読み返して恥ずかしい気分に浸りたいです(笑)

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