新連載「サムライうさぎ」は生き残ることができるか?

2007年01号スタートの「ラルΩグラド」、2号スタートの「神契約者M&Y」、3号スタートの「重機人間ユンボル」に続き、早くも2007年のジャンプにおける4本目、5本目の新連載が今週、来週とジャンプでスタートします

14号スタートの「サムライうさぎ」、15号スタートの「バレーボール使い 郷田豪」の2本です
この2作品は、前述の「M&Y」、「ユンボル」という2つの10週突き抜けマンガに代わってスタートします

いきなり私情が入って申し訳ないですが、私はユンボルが大好きだったので、「ユンボルが終わってもジャンプに希望が持てるような作品」、つまりはユンボルが終わったのは仕方なかったなと思える作品」を期待していました。
しかし大好きな連載が終わった後の新連載に皆さんは期待できますか?
正直、私は期待していませんでした。見事に裏切られた事があったので。(「ウルトラレッド」の打ち切り後に始まった「キックスメガミックス」)
なので、「どうせ今回も同じだろう」と思っていました

が、「サムライうさぎ」は良かったです。良い意味で裏切られました。

簡単に説明すると、15歳の武士の少年が自分の正しいと思った生き方を貫こうとする話です。


では、第1話のレビューいきましょうか


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主人公は宇田川 伍助(15)。下っ端の武士で既婚である。もう一度言おう。既婚である(しつこい)

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嫁の志乃


冒頭で彼は「ハゲたら隠居する」「ハエが飛んできても気にしない」事が「立派なサムライ」であると言う。
父も兄もくだらない事で命を落とした。「俺はそうならない様に生きよう」と伍助は誓う。
上の身分の者よりも安い着物を着て、上の身分の者の気を立てない様に注意を払い生きる事でそれは簡単に達成されるのだ。つまりテキトーに生きていればいい


しかし、そんな彼に転機が訪れる
先輩に勧められるがまま、先輩の妹と結婚をしたのだ
今の稼ぎでは2人で暮らしてはいけない。「ならば」と幼少の頃から多少得意であった剣術をやり、武芸で出世をはかろうと心に決める。


足を運んだ道場で、伍助は早速才能の片鱗を見せる。
テキトーに生きる事で忘れていた好きだった剣術への気持ち、そして師範の「うぬらの才能とうぬらの努力に・・・剣は嘘をつかぬ!!」という言葉を聞いた伍助は自分の生き方を悟る。
「周りの顔色をうかがわずとも生きていく道はある」と。

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剣によって少し誇らしく生きる事ができる様になった伍助の元に吉報が届く。道場代表として、城での試合を任されたのだ。
出世のチャンスがようやく来た
試合には大名も上級武士もいる。審判は師範なので心強い。伍助は張り切った。そして相手を圧倒的な力で倒す。倒す。倒す。
しかし・・・

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「浅い!!」 「浅過ぎるッ!!」
何度やっても一本が取れない。何故だ?と困惑する伍助に相手は言う

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「オレ 知行高一五〇〇石の旗本 空気読めよ バカが」

伍助は知った。自分は相手の顔を立てる為に選ばれたのだ。「才能」とは「生まれた家柄」の事も含まれているのだ。もし自分がこのまま勝てば、父や兄のように・・・


それから伍助はわざと負ける試合を何度も組まされ、道場の為に利用されていた
悔しい。涙が溢れる


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初めて会った夜、志乃は泣いていた
「武士たるものかくありき」と兄に褒められた男は、会ってみるとそれとは正反対の、体裁を気にするどうしようもない男だった。自分は兄に見放されたと知り、泣く彼女を見て、伍助はやりきれない気持ちになった。先輩は志乃が邪魔でそのような嘘を付いて家から追い出したのだ。

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伍助も、志乃は「武士の妻たるものかくありき」という女だと教えられていた。しかし、そんな事はなく、彼女は自由だった。似もしないうさぎの面を作り、下世話なモノであるそばを恥ずかしげもなく、美味そうに食べる。変わった女だと思っていた


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それでも、「泣いていた妻のため、自分は強くならないといけない」
伍助はそう心に決めていた。

しかし、もうそうはなれない。「一生オレはこのままなのだ」志乃に心の中で侘びる

しばらくして、川の中へ落ちた伍助は、偶然通りかかった志乃と川の中で語りあう。
どうしてわざわざ川へ入って来たのか。なぜウサギが好きなのか。

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答えは簡単だった
川へ入るのは気持ちよさそうだったから。うさぎは頑張っているから好きなのだと。志乃は言う

志乃にとって、川は入って気持ちいいものであり、そばは美味しいものであり、うさぎは可愛いから好きなのではなく、頑張っているから好きなのだ
自分の信じる様にモノを信じ、そして好きなように生きている志乃を見て、伍助も変わろうと思った

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「オレはこの街に天下一の剣術道場を開く!!」

やりたい事をやろう。そう決意した伍助に志乃が返した言葉は
「いンじゃない?おもしろそう」

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やはり、彼女は自由だった


次の日、すっかり変わり果ててしまった道場を辞めると宣言した伍助に、師範は逃すまいと門下生達を使い、引きとめようとする。
が、伍助は臆さなかった。志乃の為、自分の為、「うさぎになる」と誓った伍助に迷いはなかった。ボロボロになりながらも、20人をなぎ倒した。伍助は妙な清々しさを感じていた

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そういえば腹が減った。そばを食べた。以前、志乃と2人で食べた時には体裁を気にして着けずにはいられなかった手ぬぐいも外して。
手ぬぐいを外して食ったそばはとても美味かった。志乃はだからこんなに美味そうにそばを食っていたのだ

少し、うさぎに近づけた気がしたー


という事で、第1話でした
「凄く面白い」ってワケでも、「これは看板になるな」って予感もしなかったんですが、独特の味があってよかったです。気が休まるというか

狙いすぎてない感じの作風も評価すべきでしょう
主人公が純粋であり、既婚であるという点が上手く活かされているかと
。ラブコメならば純粋であるが故に、多数の女の子に振り回されるパターンが王道。しかし、もう恋愛対象が1人に絞られている以上、たとえ恋愛の話になっても伍助なら彼女の元へ帰るんだろうな、という安心感が既にあったり。

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志乃にも全くエロさがなく、天然であり自由。とびきりの美人ではないけど性格は最高。そして人妻。新しいタイプのヒロインですね。キャラ人気で火が点くパターンはないかなと。うーん、つくづく正統派ですな。応援したくなりますよ、コレは

しかし、現在のジャンプは、看板のワンピース、ナルト、ブリーチをはじめ、アニメ化しており安泰のアイシールド、銀魂、リボーン、Dグレ、タイアップのあるラルグラド、ギャグ枠としいて欠かせないボーボボ、ジャガー、テニプリ、エロを出せば人気は確保できるとらぶる、正統派を目指しながらも女の子の破壊力は計り知れないエムゼロ、そして実力派のムヒョロジとネウロに絶対安全のこち亀と一筋縄ではいかない作品ばかりですね
打ち切りの心配があるのはP2ぐらいでしょうか。失礼ですが、郷田豪がダメそうな感じ。にしても2アウトは免れないと思うのでちょっと厳しいかなという現状ですね・・・

ぜひぜひ、ジャンプお得意のバトルものへと転向せずに、このままのスタイルを貫いてほしいと思いました。エロに汚染走りつつある現在のジャンプの風潮を打開して欲しいです

2007年の春の新連載は「サムライうさぎ」に期待です!!

(C)福島鉄平・集英社




 
 

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