前回の続き。
各話のタイトルで面白いと思った物を紹介していきます。今回はグリードアイランド編の予定だったのですが、全く発見がなかったので一番酷いのだけ紹介して蟻編の紹介をします。
・あまりにも酷いマサドラシリーズNO.135/いざマサドラへ!?
NO.136/いざマサドラへ!?
NO.137/いざマサドラへ!?
NO.138/いざマサドラへ…?
NO.139/ホントにマサドラ行くのか?
NO.140/マサドラには行ったけど
NO.141/もうマサドラ行ったから次から別の感じのタイトルでいいや コミックスの収録がこの辺に密集してなくてよかったですとしか言えない。1話あたりのページ数も少ないので、この辺は作者にやる気がなかったのでしょうか。タイトルが冴えている時とのギャップがありすぎます。
やる気のあるタイトルも少し出てくる蟻編の紹介へ移ります。
・ハンター"ハンター"?NO.190/狩り(ハント) 戦闘能力の高い蟻が出現し、今までは蟻を狩っていたハンターが今度は狩られる展開にシフトし始めた頃です。しかも、初期に登場したポンズが殺され、ポックルも捕まってしまうという予想外の出来事が起きた回でもあります。
連載当時に見かけた感想で「タイトルの『ハンターハンター』って今の蟻編そのものじゃない?」というようなものがあったのですが、そう思ってしまうのも頷けるようなエピソードがこの辺は多いので、今でも一理ある説だなと。
・再会NO.201/再会
NO.220/再会?
NO.221/再会?
NO.222/再会?
NO.273/再会 ゴンにとっては必然的な2つの「再会」をする回、222話と273話には奇しくも同じサブタイトルが付けられています。そして、それぞれのエピソードが収録されているコミックスの表題も21巻、26巻共に「再会」です。ここは狙ってやっていると見て間違いないはず。
せっかくなのでそれぞれの「再会」がなんなのか軽く触れておきましょう。
・201話:扉絵でのヒソカとクロロの再会。ゴン、キルアとビスケの再会
・221話:ノヴとパームの再会。ナックル、モラウとヂートゥの再会。それと、21巻139ページでキルアとゴンが「またパームに会うことがあればこうなる/ならない」という、再会した時のifの話をしています。
・222話:特になし?次の回への繋ぎかな。あえて言うならヂートゥがモラウとナックルに再会した時の為に強い能力が必要だと思い知った回、ということですかね。かなり苦しいですが。
・223話:ゴンとカイトが再会した回。
・273話:ゴンがついに仇であるネフェルピトーと再会した回。ピトーにとっては戦闘に移行するわけにはいかない現状からあえて「会う」という言葉を選んだのかもしれないというのは考え過ぎでしょうか。
218話と296話も同じ
「告白」というタイトル、200話と289話も同じ
「条件」というタイトルなんですが、特に共通点は見つからず……何かありそうなんですけどわかりませんでした。
・王は二度生まれるNO.213/誕生
NO.299/再生 この2話はかなり長めのパスになっていると考えています。
暴君として誕生した王が、人間を知り、ネテロと闘い、人間の悪意に触れて一度命を落としかける。けれども護衛軍によって肉体が文字通り「再生」する。それだけでなく「メルエム」という名前を授かり、赤子のような何もできない状態から"再"び"生"まれているのが299話であると読み取れるので、この回のタイトル「再生」はダブルミーニングであるのは疑いないかなと。
名前をすぐに知ることができなかった理由がこの二度目の誕生に集結していて、マサドラシリーズの名付けの親だとは全く思えません。名前を知るのと、赤子に等しい状態を同時に持ってきて「再生」させるのは流石としか言い様がないです。
・蟻編のサブタイはすごい ここでは深い!と思ったのを2つ紹介。
まずは
NO.274/解答。キルアが得た「万が一」の状況が発生したことの解答。ピトーの置かれた状況の解答を得たキルア。場を切り抜けるためにピトーが取った行動も正解の答え。だけれど、ゴン1人だけが「解答」を得られない、そんな回であると思います。
もう1つは
NO.294/決壊。キルアが今まで必死で押さえていた感情が溢れ出た「決壊」の回です。
が、実はもう1つあります。この回では、プフがパームへ行った兵士改造への実験(=記憶と感情を繋ぐ部位だけを破壊するとどうなるか)が失敗したことで、今後兵士を生み出すにあたって記憶と感情を繋ぐ部位だけでなく、記憶と感情そのものも"壊"すと"決"意しました。これもまた「決壊」と読めるのではないでしょうか。言葉遊びかもしれませんが、内容とリンクして、かなり巧いタイトルになっているなと。
実はこれまでの2回の更新は29巻のあるサブタイトルに触発されてすることのできたものです。この2回の更新を読んで面白いと思ってもらえたら、次回もまた冨樫先生のタイトル付けのテクに唸ってもらえるかなと。
あと1回だけ続きます。